吉原国家(初代)の入念作。先の大戦時には陸軍受銘刀匠師範として活躍し昭和を代表する名匠である。本作地刃明るく冴え、特に変化に富んだ華やかな刃文は秀逸な出来栄えである。
刀 吉原国家作 昭和己卯歳秋日 保存刀剣鑑定書
katana [Yoshihara Kuniie][N.B.T.H.K] Hozon Token
品番: SKA-080122
価格(Price): 売約済/Sold Out
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品番: SKA-080122
Stock No.: SKA-080122
鑑定書: 保存刀剣鑑定書
Paper(Certificate): NBTHK Hozon Token
国・時代: 東京都・昭和十四年
Country(Kuni)/Period(Jidai): Tokyo・Showa era 1939
刃長 Blade length (Cutting edge) : | 67.8cm(二尺二寸三分半) |
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反り Curve(SORI) : | 1.6cm |
元幅 Width at the hamachi(Moto-Haba) : | 3.31cm |
元鎬重 Thickness at the Moto-Kasane : | 0.78cm |
先幅 Wide at the Kissaki(Saki-Haba) : | 2.50cm |
先鎬重 Thickness at the Saki-Kasane : | 0.55cm |
茎 Sword tang(Nakago) : | 生ぶ、化粧筋違鑢目、目釘孔1個。 |
登録 Registration card : | 東京都 |
【解説】
初代吉原国家は本名を吉原勝吉、無鑑査刀匠である吉原荘二(国家)の祖父にあたる方です。明治二十六年に茨城県で生まれ、昭和七年に栗原昭秀の設立した日本刀鍛練伝習所に入所します。抜きん出た才能を開花させて常磐松刀剣鍛練所主任刀匠、九州大学冶金学部日本刀研究所員などの重職を担いながら昭和十三年日本荘鍛刀所を設け作刀に励みます。高度な技量が認められて、東京陸軍第一造兵廠高等官嘱託となり陸軍受銘刀匠師範としても活躍しました。彼の孫にあたる義人氏、荘二氏は彼の下で鍛刀を学び、昭和四十一年新作刀展に初出品して以来、兄弟揃って奇才を発揮。文化庁長官賞、協会名誉会長賞の連続受賞など数多くの栄誉を得て、現在は両名共に無鑑査刀匠になられています。
本作は刃長が二尺二寸三分半。身幅重ね共に尋常に、反りが適度に利いた刀姿の一振です。地鉄は板目肌が精美で明るく冴えた見事な鍛えです。刃文は互の目乱れに丁子が交じり、高低がついて変化に富んだ焼刃です。刃中には足、葉入り、処々金筋がかかり盛んに働きます。帽子は焼刃の勢いを抑えてやや湾れて先小丸へ返ります。茎は丁寧な化粧筋違鑢目に仕上げ、緻密な鏨使いで銘を刻します。本刀は昭和期の名工、初代吉原国家の華やかな刃文が目を引く見事な一振です。白鞘、金着せ二重はばき、保存刀剣鑑定書。