通常に見る粗雑な雰囲気の同田貫とは一味違った出来栄えを示した古刀同田貫の代表作品といえる一振りです。
刀 九州肥後同田貫右衛門 特別保存刀剣鑑定書
Katana [Higo Doutanuki Uemon][N.B.T.H.K] Tokubetsu Hozon token
品番:KA-030115
価格 (price)御成約/sold out(JPY)
(消費税込。10万円以上の商品は国内送料込)
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鑑定書:Paper(Certificate): 特別保存刀剣鑑定書
国 Country(Kuni)・時代 Era(Jidai): 肥後国(熊本県)・室町時代(Muromachi era 1558年頃)
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刃長:Blade length(Cutting edge): 71.4cm(二尺三寸六分) 反り:Curve(SORI): 1.2cm 元幅:Width at the hamachi(Moto-Haba): 3.25cm 元鎬重:Thickness at the Moto-Kasane: 0.8cm 先幅:Wide at the Kissaki(Saki-Haba): 2.55cm 先鎬重:Thickness at the Saki-Kasane: 0.63cm 茎:Sword tang(Nakago): 茎生ぶ、切鑢目。目釘穴一 体配:Shape(Taihai): 鎬造、庵棟、中切っ先。 地鉄:Jigane(Hada): 板目肌、地沸付く 刃文:Temper patterns(Hamon): 湾れに互の目。 帽子:Temper patterns in the point(Bohshi): 僅か乱れて小丸に返る。 登録:Others: 京都府
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【解説】肥後同田貫、久々の登場となります。同田貫は九州肥後国菊池の同田貫(地名)を本拠地に、永禄頃から活躍した肥後刀工の一群で延寿派の末流と伝えられています。本品の肥後同田貫右衛門は、室町時代は永禄頃の人で、正国、又八らと並ぶ位の有る刀匠です。この時期以後、新刀期辺りには同田貫以下に個名を刻むものは少なく、江戸中期辺りの作も粗雑な雰囲気のものが多く、鑑賞するに振るわないものがほとんどです。新々刀期には肥後同田貫一派の末尾を飾った良工の同田貫有宗が現れ、再び同田貫の名を上げました。 胴田貫の由来は、田んぼに死体を横たえて胴を切ると、胴を貫(ぬ)けて下の田んぼまで切り裂く、から来ており、次のように、①旧幕臣にして直心影流の継承者である榊原鍵吉が、明治天皇の御前で同田貫の刀を用いて明珍作の兜を割ったという逸話。②劇画『子連れ狼』の主人公拝一刀の愛刀が同田貫「胴太貫」。③『新・子連れ狼』では、一刀の愛刀も東郷重位の愛刀も同田貫。④破れ傘刀舟悪人狩りでは、長崎で医術を学んだ蘭学医・叶刀舟(時代劇の主人公)の愛刀が同田貫。⑤三匹が斬る!においても、主人公の一人千石こと久慈慎之介の愛刀が同田貫でした。正宗、村正、同田貫と、何かとなじみが深い御刀で大変人気があります。 本作体配は、身幅広く元先が確りとして、重ね厚く切先伸び心。いかにも切れそうな豪壮な御刀です。地鉄は板目肌に、地沸が付く強そうな鉄です。刃文は湾れを基調に互の目が入り飛焼きを交えます、匂口は冴えて明るく小沸がよく付き、刃中には砂流し金線等盛んにかかり働いており覇気があります。帽子はそのまま乱れて小丸へと返ります。また本刀には御覧のとおり棟焼きがみられます。これはおそらく棟を打ち込まれた時を想定しての配慮と思われます。写真に有ります棟の筋は打込みの跡で誉です。茎も確りとした保存状態で刻銘は深く傷みがありません。通常に見る粗雑な雰囲気の同田貫とは一味違った出来栄えを示した同田貫の代表作品といえる一振りです。特別保存刀剣鑑定書。
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