品番:TU-090116 |
鑑定書:Paper(Certificate): 保存刀装具鑑定書
国 Country(Kuni)・時代 Era(Jidai):江戸時代(Edo era) |
藻貝に櫂透鍔 木瓜形 鉄篠鑢地 陰透 角耳小肉
縦:Length: 7.91cm 横:Width: 7.60cm 切羽台厚:Thickness: 0.47cm 重量:Weight: 139g
桐箱入(In paulownia wood box)
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[解説] 明珍と鑑定された鍔です。明珍家は元来甲冑工を本職としていましたが、戦乱の世が終わり泰平の江戸時代を迎えると甲冑の注文が少なくなり、余技に鍔、十手、手裏剣、自在、海老等の置物なども作るようになりました。そして、諸国に散在し、羽州、越前、加賀、江戸、駿河、伊勢、土佐などに明珍系の鍔工の作品が見られます。なかでも越前明珍吉久は、江戸時代の明珍中では、優秀な技量の持ち主で吉久は、越前松平家の抱工として初代の寛文四年に没した吉久から文久三年に没した吉久まで十代を数えます。また、土佐明珍には上手の工がおり、土州住明珍宗長と宗時の両工が信家写しをやっている。そして、土州明珍宗義、宗栄の親子が赤坂風を得意として山内家の抱工となります。本作は、甲冑工の出身らしく、良く鍛え上げられた鉄に藻貝と櫂を大胆に透かして表面を鉄篠鑢地に仕立てている。縦 7.91cm、横 7.60cm の角切木瓜形の姿形が引き締まって見え、力強ささえ感じさせます。おそらく、江戸中期頃の加州明珍宗久有緑の鍔工ではないかと考察する。打刀拵や半太刀拵にも似合う優鍔です。 |
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