近江大掾忠廣、完成期の静穏にして端正な仕上がりの一振りで、同工の特色が顕著に示された変塗鞘脇差拵付き脇差の優品です。
脇差 近江大掾藤原忠廣 附 変塗鞘脇差拵 特別保存刀剣鑑定書 新刀上々作 大業物
Wakizashi [Oumi-daijo Fujiwara Tadahiro(O-wazamono)] [N.B.T.H.K] Tokubetsu Hozon Token
品番:WA-060823
価格 (price)御成約/sold out(JPY)
(消費税込。10万円以上の商品は国内送料込)
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鑑定書:Paper(Certificate):特別保存刀剣鑑定書
国 Country(Kuni)・時代 Era(Jidai):肥前国,佐賀県(Hizen)・江戸時代初期 慶安頃(Early Edo period 1648~)
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刃長:Blade length(Cutting edge): 55.4cm(一尺八寸三分弱) 反り:Curve(SORI): 1.4cm 元幅:Width at the hamachi(Moto-Haba): 3.20cm 元鎬重:Thickness at the Moto-Kasane: 0.75cm 先幅:Wide at the Kissaki(Saki-Haba): 2.60cm 先鎬重:Thickness at the Saki-Kasane: 0.55cm 拵全長:Length of Koshirae : 約75cm 茎:Sword tang(Nakago): 生ぶ、切鑢目、目釘孔1個。
体配:Shape(Taihai): 鎬造、庵棟、中切先。 地鉄:Jigane(Hada): 小板目肌極めて詰んで小糠肌となる。 刃文:Temper patterns(Hamon): 小沸出来の中直刃基調でやや湾れる。 帽子:Temper patterns in the point(Bohshi): そのまま直ぐとなり小丸に返る。 登録:Registration Card: 埼玉県
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【解説】 近江大掾忠廣は初代肥前國忠吉の子で、幼名は平作郎。彼が十九歳の時、寛永九年八月に父忠吉が六十一歳で没した為、若くして家督を継ぎましたが、既に一流刀工としての技を会得しており、一門を統率して家名を盛り立てたと伝えられています。一人立ちした平作郎は、父と同じく新左衛門と名を改めて、佐賀藩工として鍋島勝茂に仕えました。寛永十八年には近江大掾を受領。近江大掾忠廣は刀剣需要の多い時期に佐賀藩工として門弟を統率しながら数々の優れた作品を残しました。近江大掾忠廣の知名度は高く、大業物に列位するほど切れ味の性能にも優れ、現代に於いても人気刀匠の一人です。貞享三年、嫡子陸奥守忠吉(三代目)の亡き後は孫の近江大掾忠吉(四代目)を指導、元禄六年五月、八十歳の高齢をもって天寿を全う、作刀期間は六十有余年、肥前刀の名を世に高らしめた稀代の名工です。 本刀は、身幅重ねともにがっしりとして鎬筋凛とし、適度に反った中鋒の肥前刀の御約束通り上品な姿で文句なしの美しい脇差です。地鉄は小板目肌深く錬れて極詰んだ潤いのある小糠肌となります。これは肥前刀肌と云われる近江大掾忠廣特有の肌合いです。刃文は忠廣が最も得意とする小沸帯状について明るく匂いが連なる、やや湾れる直刃を焼いています。小沸が均一によくついて冴えた匂い口は実に柔らかく、刃縁には金筋、砂流しかかり働きます。帽子は小丸。茎は生ぶ。刻銘は、同作稀にみる味わい深い細鏨で刻されたもので上品。錆味も良いです。本作は近江大掾忠廣、完成期の静穏にして端正な仕上がりの一振りで、同工の特色が顕著に示された脇差の優品です。附の脇差拵は、時代の変塗鞘で現在では塗ることが難しい生ぶい品です。内外揃っており御薦め品です。白鞘、変塗鞘脇差拵、金着一重はばき。
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