刀　銘　肥前国住人忠吉作（初代）特別保存刀剣鑑定書 新刀最上作 最上大業物

品番：KA-010115
価格 (price)売約済/sold out(JPY)
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鑑定書：Peper(Certificate): 特別保存刀剣鑑定書

国 Country(Kuni)・時代 Era(Jidai)： 肥前国,佐賀県(Hizen)・江戸時代元和頃 (Edo era １６１５年頃)

刃長：Blade length(Cutting edge): 70.6ｃｍ（二尺三寸二分強） 反り：Curve(SORI): 内反り1.5ｃｍ
元幅：Width at the hamachi(Moto-Haba): 3.13ｃｍ　元鎬重：Thickness at the Moto-Kasane: 0.75ｃｍ
先幅：Wide at the Kissaki(Saki-Haba): 2.5ｃｍ　先鎬重：Thickness at the Saki-Kasane: 0.55ｃｍ
茎：Sword tang(Nakago): 茎尻切、磨上げる、浅い勝手下がり鑢目、目釘孔二

体配：Shape(Taihai): 鎬造　庵棟、姿良く健全。
地鉄：Jigane(Hada): 小板目肌よく詰む。地沸が微塵に付く。
刃文：Temper patterns(Hamon): 中直刃に互の目交じる。小沸よく付く。
帽子：Temper patterns in the point(Bohshi): 直ぐで小丸へ返る。
登録：Others: 群馬県　昭和２８年

【解説】初代忠吉、元亀３年（1572）～寛永９年（1632）は元亀三年に佐賀郡長瀬（現在の高瀬村）に生まれました。本名は橋本新左衛門尉忠吉と称し、肥前刀の開祖であり最高位の名工です。若くして鍋島直茂に録二十五石で召抱えられ、慶長元年（1596）２５歳のとき、藩命により一門の宗長と共に京の埋忠明寿の門に入り学びます。慶長三年に帰国して、佐賀城下に住し、藩の庇護のもとに大いに栄えました。寛永元年に、武蔵大掾を受領し、名を忠広と改めます。彼は慶長新刀期を代表する屈指の名工です。その作風は青江写し、志津写しなどあり非常に上手であり古作と比べても遜色がないほどです。慶長１０年頃より、小糠肌に直刃や湾れ刃、互の目丁子刃などを焼くようになり、肥前刀と呼ばれる作風を確立するに至ります。寛永９年８月１５ 日、６１歳で没す。作品は新刀最高位で位は新刀最上作。更に切れ味も抜群との評価から最上大業物にも列位します。肥前国住人忠吉作、肥前国忠吉、肥前住忠吉、肥前国住人武蔵大掾藤原忠広、肥前国藤原忠広などと銘を切ります。制作の時期により、五字忠銘、秀岸銘、住人銘、改銘後の忠広銘に分かれます。
本作は、初代忠吉の刀です。体配は二尺三寸二分強と立派に常寸を超えて、身幅、元先確りとして重ねも十分。反り具合も上調子で肥前の名刀は流石に姿が良いものと感服させられる次第。地鉄は小板目肌がつんだ鍛えで、俗に言う肥前小糠肌となる、誠に滑らかで水々しい豊潤な地金であり、更に地沸が微塵につく冴えた鉄です。刃文は小沸よくついた代表的な中直刃刃文で、ものうち辺りに作為的に互の目を僅かに交えるなどは御洒落であり見事の一言です。刃縁には金筋が絡み、やわらかく足、葉、砂流しが働きます。匂口は抜群に冴えており、小沸が地刃に煙り込む様は麗しい美人の如くです。帽子はそのまま直ぐで先は尖り心となって、穏やかに小丸へと深く上品に返ります。茎尻切りではありますが、鑢目、銘ぶりは完璧で文句無しの健全で好ましい状態です。刻銘から忠吉の、元和頃の作ではないかと保存会鑑定書からも推測される出来が良く、雅味、古色が感じられる一振りです。本作は初代忠吉の、新刀最上作 最上大業物の列位に恥じない出来栄え優れた常寸超の刀として、愛刀家の垂涎の的であり大注目品。美しく見事な一振りです。赤銅着せ二重はばき。特別保存刀剣鑑定書、最上研磨研上り済。

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