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本品は応永信国の特徴を顕著に呈した短刀で、幅広であり姿が良く誠に健全。雅趣豊かな一振です。

寸延短刀 伝 城州式部丞信国 日本刀剣保存会鑑定書

Tantou (Yamashiro Nobukuni) [N.T.H.K] Nihon Token Hozon Kai


寸延短刀 伝 城州式部丞信国 日本刀剣保存会鑑定書

品番:TA-081212
価格 (price)売約済/sold out(JPY)
(消費税込。10万円以上の商品は国内送料込)

鑑定書:Paper(Certificate): 日本刀剣保存会鑑定書

国 Country(Kuni)・時代 Era(Jidai):山城国(Yamashiro)室町時代初期・永享頃(Ouei period 1429年頃)

刃長:Blade length(Cutting edge): 36.9cm(一尺二寸二寸分) 反り:Curve(SORI): 内反り0.8cm
元幅:Width at the hamachi(Moto-Haba): 3.43cm 元鎬重:Thickness at the Moto-Kasane: 0.64cm
先幅:Wide at the Kissaki(Saki-Haba): 3.0cm 先鎬重:Thickness at the Saki-Kasane: 0.5cm
茎:Sword tang(Nakago): 生ぶ無銘、切鑢目。目釘穴:(Mekugiana):1個

体配:Shape(Taihai): 平造、三つ棟。
地鉄:Jigane(Hada): 板目肌詰む。
刃文:Temper patterns(Hamon): 互の目乱れ。
帽子:Temper patterns in the point(Bohshi): 直ぐに小丸へ返る。
登録:Registration Card: 東京都

【解説】本短刀は、室町時代永享頃の城州式部丞信国作(応永信国の三男で初銘は信貞。)と鑑定され極めが付いた一振です。信国子信貞、信国、式部丞信国と刻銘あるものが残ります。初代信國は古来より相州貞宗の門人と云われ、時代は建武(1334~1337)と伝えられています。しかしながら現存するものに、建武およびその近辺の年紀が入るものは皆無です。最古の延文(1356~1360)・貞治年紀(1362~1367)の信國の作風が、貞宗と直結することから、今日では建武から延文(1356~1360)を初代、貞治(1362~1367)から応安頃(1368~1374)の信国を二代と見倣わすのが通説となっています。信国の代極めは非常に困難であり、初代信国と二代信国にしても同人であるとも伝えられており、今後の研究が待たれています。信国の作風には来国俊様式直刃と相州貞宗様式乱れ刃の二通りがあると云われてます。本作は後者であり、典型的な相州伝を示した信国極めの作品です。体配は、身幅が広く、寸が伸びた寸延短刀姿の御刀で、棟は三つ棟となります。地鉄は板目肌が流れ心で所々に地景が入り、また肌よく現れて映りがたちます。刃文は、小沸明るく付く互の目乱れで、刃中は、足、葉、砂流し、金線と様々に働きます。匂口も冴えて明るく流石の出来映えです。帽子は直調子となり先掃きかけ心で小丸へ深く返ります。茎は生ぶで良い雰囲気です。本品は信国の特徴を顕著に呈した短刀で、幅広であり姿が良く誠に健全。雅趣豊かな一振です。

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