品番:TU-050719 |
鑑定書:Paper(Certificate): 保存刀装具鑑定書
国 Country(Kuni)・時代 Era(Jidai):江戸時代(Edo era) |
牡丹尽図 竪丸形 赤銅地 耳魚子金色絵 鋤彫 縦:Length: 6.95cm 横:Width: 6.32cm 切羽台厚:Thickness: 0.38cm 重量:Weight: 87g
桐箱入(In paulownia wood box) |
【解説] 美濃と鑑定された鍔であるが、おそらく美濃彫と言うことであろう。別に美濃が製作地ではないが、足利家が納めていた京都あたりの正阿弥系から別れた一派ではなかろうか。時代は、足利義政の頃で、室町時代初期あたりから江戸時代中期までで、その彫法が見受けられる。古い物では山銅(やまがね)を用いた竿や金束が見られ、赤銅地の物もある。素銅(すあか)、四分一、銀地の物は余り見ないものである。在銘は室町時代には無く、江戸時代初期に濃州住喜基作之 万冶三年(1660)の年号の縁頭が現存し、美濃金工の活躍期を推考するのに好資料である。藩政時代には、縁頭が一番多く、次いで小柄、鍔といった順であろう。金工銘は、美濃住吉教、美濃住光仲、光伸、光暁、仲之、長正等がいて皆上手である。図柄としては、秋草に鈴虫、蟷螂(カマキリ)や菊花に蓮など花、植物が多く見られる。本作は、堅丸形の造込みに上質の赤銅地を用い、石目仕立としている。画題は百花の王、牡丹を表裏一面に鋤出彫にして鏨が冴えて見事な出来である。また、切羽台、両櫃、耳に金色絵魚々子を蒔き、一段と引き締まっている。元禄頃の美濃彫と思われ、拵にも似合う鍔である。 |
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